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朗読・ナレーション
あなたは、文様に願いが込められていることを、ご存じでしょうか。
例えば、麻の葉模様。
六角形を基にした鋭く尖った幾何学の連なりは、まるで星のようにも雪の結晶のようにも見えます。
でも本当は──その名の通り、麻の葉を模した形です。
真っすぐに、ぐんぐんと伸びる麻はとても丈夫。
その姿になぞらえて、子どもの健やかな成長を願い、産着や守り袋にも多く用いられてきました。
触れれば少し痛いような、でもその中に凛とした美しさが宿っている。
それが麻の葉模様の魅力です。
そしてもうひとつ──七宝柄。
円が四方八方に広がるように、幾重にも交差していく連続文様。
「七宝」とは、金・銀・瑠璃・玻璃(はり)など、仏教における七つの宝を意味します。
その名を冠するこの模様には、人と人とのご縁が繋がり、重なり、連なって。
豊かさと調和が生まれていく──そんな祈りが込められています。
ひとつの円だけではなく、幾重にも円が重なってこそ生まれる美しさ。
それはまるで、ひとりきりでは見つけられない、あたたかな幸せのようです。
文様は、ただの模様ではありません。
そこには、願いがあります。
時を越えて受け継がれた、誰かの祈りがあるのです。
あなたのそばにあるその模様にも──
静かな想いが、そっと宿っているのかもしれません。
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